10月17日(火)、日本初上陸となるAFEELA Prototypeをメディア関係者や招待者に向けてお披露目する、「Meet AFEELA」を虎ノ門ヒルズステーションタワーTOKYO NODE HALLにて実施した。代表取締役 社長 兼COO川西によるプレゼンテーションでは、ソニー・ホンダモビリティ(以下SHM)会社設立から現在のプロトタイプまでの活動を紹介した。
SHMは、今年のCESでのAFEELA Prototypeの展示以降、映画や音楽などのエンターテインメントに携わる方々へのデモンストレーションや、戦略的技術パートナーであるQualcomm Technologies社のエンジニアとのディスカッションなど、外部のクリエイターやデベロッパーとの対話を重ねてきた。こういったさまざまな領域の方々とのコミュニティ創出を積極的に進めているのは、「人とモビリティとの新たな関係性を探求していく」という考え方のもと、モビリティに変化を起こし、モビリティと社会をつないでいくサービスに進化させていきたいからだと川西は語った。
モビリティ開発環境のオープン化
そして今回新たに発表したのがAFEELA共創プログラム(仮称)の構想だ。これは世界中のクリエイター、デベロッパーと共に、新たなモビリティ体験を作り上げていくというオープンイノベーションを想定している。例えば、Media Barと呼ばれる車外に配置されているディスプレイ、車室内のパノラミックスクリーンと呼んでいるダッシュボードのテーマ変更、走行中のeモーターサウンドの音源や、ナビアプリの地図上に独自の付加情報を重畳する機能などAFEELA上で動作するアプリケーションやサービスを自由に開発できる環境を用意。
そして、よりユニークなサービスを実現するために、AFEELAの車両データや走行データなどのうち開示できる情報はできるだけ提供。クラウドAPIも用意し、クラウド経由でサーバ間連携等も容易にしていく。クリエイターやデベロッパーがAFEELAをデジタルガジェットとして存分に触れられる、クリエイティブの表現の場をデジタルの世界に開放し、ユーザーにとっても唯一無二の存在として継続的に進化させることができるようにしていく。これらの取り組みによって、モビリティに変化を起こし、モビリティと社会をつないでいくサービスの進化に貢献、人とモビリティの関係を、より広く深く、オープンに探究すると説明した。詳細は今後改めて案内される予定だ。
デモンストレーションの場には、水口哲也氏や川村真司氏などが訪れ、AFEELA Prototypeを体験した。水口氏は、「車は、あらゆる技術の集積体だと思う。アクティブや、リラックス、エキサイトメントなど、あらゆる感覚を楽しめる空間であり、より立体的な感覚が求められるようになっていくのかも知れない。ヴィジュアルやサウンド、触覚を含め、車の中での同乗者の振る舞いから生まれる”共感覚”があるように思う。自分の体の器官のようでもあり、車の内側にこもって空間として楽しむ、両方の楽しみがありそうだ。」と興奮した様子で話していた。
川村氏はコメントの中で、「ドライブできるスマートフォンのようだ。特にAffinityの部分には共感した。例えば医療の視点で見ると、自動運転が進み、ソフトウェアをパーソナライズしていくことで、身体の制限に関わらず、もっと多くの人がドライブをできるようになっていくだろう。ソニーとホンダのジョイントベンチャーというだけでも非常にワクワクするし、オープンなコラボレーションの機会にも期待している。これから発売まで、ヴィジョンの実現に向けて更にアップデートされていくのが楽しみだ。」と話しており、これからの開発にも更に期待が高まる様子であった。会場では他にも、様々なアイデアが飛び交い、SHMとこれからのコラボレーションの可能性について探っていく機会となった。
10月28日(土)からのJAPAN MOBILITY SHOW 2023では一般公開が始まる。ぜひ皆さんにも会場に足を運んでいただけたならば、スタッフと意見を交わし、「人とモビリティの新しい関係」についてのアイデアを、共に思い描くきっかけにしていきたい。
https://www.shm-afeela.com/ja/jms/2023/